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マイノリティはかっこいいとしたら

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 マイノリティ、少数派は何と無くカッコいい。

 これは、人間は周りと違うことをすると普通は不安になるのだが、そういう人間のサガみたいなものを超越して、「俺は人と違うことをしていても怖くなんかないぜ」みたいな要素が出るからだ。孔雀の羽がめちゃくちゃ派手なほどモテるみたいな要素にも近い。飛び抜けることに耐える実力を持ち合わせているアピールになるわけだ。

 だが、多様性が進んだ現代に置いて、なかなかこのマイノリティをアピールするのは難しい。ちょっとマイノリティ気味な音楽、例えば突然デスメタルみたいな音楽を聴き始めて「俺、こういうオトしか頭に響かないんだよね」と言い張ってみても、いるよねそういう人…とむしろマジョリティに分類されてしまう。現代においては、完全にステレオタイプな人間のほうが珍しく、若干尖った部分があるほうがむしろ普通になっていて、それがアイデンティティの保護に役立っているところすらある。

 そんな中で、マイノリティをアピールする絶好の機会が今、訪れていることに気がついているだろうか。そう、それは、現代に突然舞い降りし圧倒的マジョリティの存在、「鬼滅の刃」だ。全国の単行本売上ランキングで上位を圧倒的に独占、そこらじゅうで鬼滅の刃キャンペーンが敷かれ、私のよく行くコンビニのレシートにも何と無く鬼滅の刃のイラストが表示されるようになった。妻は本屋さんで「鬼滅の刃が売り切れで途方に暮れていた少女を見かけ心を痛めた」らしい。これはもう圧倒的マイノリティ。鬼滅の刃に乗り込むことが日本人として必須な風潮。だからこそ!!今私は!!!鬼滅の刃を!!!読まない!!!

 同僚に「鬼滅の刃面白いですよね」と言われても、「あ、ごめん俺読んでないんだ…あんまり、興味持てなくってさ」と節目がちに呟く!これだけで!これだけで私からは圧倒的マイノリティの格好よさが匂い立ち、こいつは世界に一切流されることなく自分の足で歩いている、道無き道を切り開く剛力の持ち主であるぞと示すことができるのである!そうさぼくは世界に一つだけの花!ナーンバーワンにならーなくてーもいい!もともーとナーンバーワーン!!

 でも奥さんがAmazonプライムでみて面白かったらしいので、近いうちに見る予定です。