とあるスポーツ選手が、今季思うような結果が残せなくて、「来季ダメなら引退する覚悟でやります」とコメントしてました。
私はその選手が結構好きなので、引退するなんてもったいない！でもそれだけの覚悟ということなら仕方がないかあと思ったのですが、でもよくよく考えたら、それは本当に「それだけの覚悟」と言えるくらい全力のこもった気持ちなのだろうかと思いました。
ダメなら引退、という言葉には、ダメだったら引退すれば良いという逃げが見えるわけです。本当の覚悟は、ダメだったらもうどうにもならない、引退もできず逃げ場は何にもない、ここで俺は生きていくしかないんだ！とそういう気持ちで戦うときにこそ生まれるのではないかと、つまり「ダメなら引退」は背水の陣では無いのではないかとそういうことです。
ですので、おいおい鈴木選手、そんな逃げ腰でどうするんだよ、と思ったのですが、でも待って、さらによくよく考えれば、仮に「俺はここでダメだったらもうダメだ、ここしかないんだ」という悲壮たる気持ちで戦っていたら、そりゃあ緊張するでしょうし、コントロールも定まりませんし、客観的に自分が見えなくなってフォームも崩れそうです。重すぎる覚悟がいい方向に導くとは限らない。むしろ逆な気がする。
ですので、ここは鈴木選手が仮にラーメンが大好きだとしたら、「来季ダメなら引退する、というかラーメン屋をやる、具体的にはカツオととんこつのダブルスープを用いたもっちり麺で勝負をかける。最低限の目標としては行列ができるお店となること。ゆくゆくは２号店、３号店と展開し、将来的には海外進出も目指します」とコメントするくらい、ワクワクする逃げ道を残した上で、心の余裕を土台に練習に励むくらいのほうが、野球選手としていい結果がでるのではないでしょうか。
鈴木選手、応援してます！！！
